第1回 噛む力と健康🦷
- メディカルフィットネスクラブ ひがし
- 1月8日
- 読了時間: 3分
更新日:1月14日
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「噛む力(咀嚼力)」は、単に食べ物を細かくするだけでなく、全身の健康や脳の働き、さらには寿命にまで密接に関わっていることが近年の研究で明らかになっています。
「噛むこと」がもたらす主な健康効果を5つのポイントで解説します。👇
1. 脳の活性化と認知症の予防
噛む動作は、顎の筋肉を通じて脳(特に記憶を司る「海馬」や思考を担う「前頭前野」)への血流を劇的に増やします。
認知症リスク: 歯が少なくなったり噛む力が弱まったりすると、脳への刺激が減り、認知症の発症リスクが約1.9倍になるというデータもあります。
集中力・記憶力: しっかり噛むことで脳が覚醒し、判断力や集中力が高まります。
2. 肥満防止と生活習慣病のケア
よく噛んで時間をかけて食べると、脳の満腹中枢が刺激され、食べ過ぎを防ぐことができます。
ダイエット効果: 1口30回を目安に噛むことで、無理なく摂取カロリーを抑えられます。
血糖値の安定: ゆっくり食べることで急激な血糖値の上昇を抑え、糖尿病などの生活習慣病予防にもつながります。
科学的根拠(DITの向上): 東京工業大学の研究では、「急いで食べた時」よりも「よく噛んで食べた時」の方が、食後のエネルギー消費量(食事誘発性熱産生:DIT)が有意に高いことが証明されています。
3. 消化吸収の促進と胃腸への負担軽減
食べ物を細かく砕き、唾液としっかり混ぜ合わせることで、胃腸の働きを助けます。
唾液のパワー: 唾液に含まれる酵素「アミラーゼ」が消化を助けるほか、パロチン(若返りホルモン)や、発がん性物質の毒性を抑える成分も含まれています。
4. 運動能力の維持と転倒防止
意外かもしれませんが、「噛み合わせ」と「体のバランス」は深く繋がっています。
科学的根拠: 高齢者を対象とした研究では、噛む力が強い人ほど、歩行速度が速く、片足立ちの保持時間が長い傾向があることがわかっています。
メカニズム: しっかり噛み合わせることで頭部が安定し、体の重心がブレにくくなります。これは三叉神経からの刺激が、姿勢を制御する運動神経系(小脳など)に影響を与えるためと考えられています。
5. 免疫力の向上
最新の研究では、噛む刺激によって口の中の免疫細胞(Th17細胞など)が活性化し、病原菌から体を守るバリア機能が高まることが示唆されています。
まとめ:咀嚼は「最も身近な健康投資」
科学的な視点で見ると、咀嚼は以下のようなマルチな健康効果を持つシステムと言えます。
脳のトレーニング(血流増加)
代謝のスイッチ(熱産生・ホルモン)
身体のスタビライザー(重心安定)
天然の殺菌システム(唾液)
まずは、いつもより5回多く噛むことからはじめよう。


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